私事ですが、先日Webディレクション検定に合格しました!
この記事は現役Webディレクターの私がWebディレクション検定の勉強を始めてから合格するまでの道のりや、実際に試験を受けてみた時の感想などを記しています。
主に以下のような方に向けた記事内容となっております。
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Webディレクション検定ってどんな内容か知りたい
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どんな勉強方法をしたら良いのか?
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受けてみた様子や感想を知りたい
あくまで自分なりに取り組んだ方法や道のりなので、少しでも参考になれば幸いです!
Webディレクション検定の概要とは?
Webディレクション検定とは、正式名称「公益社団法人 全日本能率連盟登録資格 Web検定 Webディレクター」。Web業界の制作管理(ディレクション業務)のスキルを問うための試験です。
具体的には、以下のようなスキルが問われます。
- Webサイト制作の工程管理
- プロジェクトマネジメントの基礎知識
- コンテンツ企画
- 現状分析
- Webマーケティング
主に、就職、転職、キャリアアップなどを目的に取得する人が多いですね!
出題範囲、受験料などの詳細は以下の公式サイトで確認できます。
【Web検公式サイト】https://webken.jp/direction
合格までに費やした勉強時間は?
結論から申しますと私の場合は、平日1〜2時間程度の勉強時間でおよそ2ヶ月くらいかかりました。
ざっくりとした当時のスケジュールは以下のような感じです。
スケジュールの流れ
【3月】勉強を開始しました
【4月】勉強を休止(プライベートの方面でも多忙になり殆ど勉強に手をつけず)
【5月】勉強を再開
【6月】同月の上旬に受験して合格
仕事をしながらなので、ペースとしては平日に平均1〜2時間程度の勉強時間(たまに多い時は3〜4時間した時もありました)。休日は他のことで忙しかったりしたので、基本的に平日に集中して取り組んでいました。
勉強時の受験者のスキルレベル
私のスキルの場合での実証となるので、一応簡単にご紹介しておきます。
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Web業界歴5年(当時)
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Webデザイナー&フロントエンドエンジニア歴4年(中小企業勤務時)
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Webディレクター歴1年(上場企業勤務時)
ディレクション業務の経験だけなら3年半くらい(当時)だったと思います(デザイナー時にも兼任していたこともあったので)。
とは言え、ディレクション業務は知らないことの方が多かったです(笑)
デザイナーの頃はあくまで兼任(悪く言えば片手間で)できる範囲内の業務しか行っていなかったので、特にマーケティングや予算管理等のような業務は全然経験したことがない状態でした。
その後本格的にWebディレクターに転身しましたが、主にコロナの影響で案件が減少し、あまり多くの経験が積めない状態が続いていました。
ちなみに試験を受けることになったきっかけは、主に以下になります。
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会社の仕事の都合
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初心に戻って基本からしっかり勉強してみたいと思った
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今後フリーランスになった時、スキルの証明として信頼感UPになると思ったから
主な勉強方法は過去問とYouTube
勉強のために用意したものは以下の3点のみです!
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Youtubeによるオンライン講義
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公式問題集
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無料サンプルの問題(Web検公式サイトからダウンロード可)
※ちなみに公式テキスト本は購入しませんでした(理由は後ほど)。
それでは、私が合格までに行った勉強方法の手順についてご紹介します。
- 本ではなくYouTubeによるオンライン講義を視聴
- 公式の過去問題集を解く
- 過去問題集で間違えた箇所をメモる
- 一通り完了後、問題集を最初から再度解く
- 反省点・注意点を明確にする
①本ではなくYouTubeによるオンライン講義を視聴
勉強の中でも最も時間を費やしたのはYoutubeによるオンライン講義でした。
Web検の公式チャンネル(Web検定 ウェブケン 公式チャンネル)が開設されており、公式テキスト本の中身の内容はそこで一通り読むことが出来たので、そちらを利用しました。
【勉強の基本的な流れ】
- 本の中身をページごとに一時停止して内容を読む
- 講師の方の解説を聞く
- 次のページへ進む
基本的な勉強の流れは上記の通りで、これを繰り返して勉強を進めました。
専門用語も多く出てくるので、不明な用語などを見つけた時は随時検索などで調べましょう!
※問題集は全5章になっており、1章=10〜20節ほどでまとまっています。私の場合は大体、1日3節〜4節くらいのペースで勉強を進めていきました。
今回、動画コンテンツを利用した勉強を通して感じたメリット&デメリットは以下になります。
【メリット】
- お金がかからない
- 講師の方による解説が付く
- オンラインなら直ぐに勉強が開始できる
【デメリット】
- 本(書籍・紙媒体)のように読みたいページをサッと開けない
- 読みたいページの部分まで動画を辿るのに手間がかかる
- スマホだとテキストの文字が小さくて読みにくい
これらのようなメリット&デメリットを把握しておけば、自分に適した勉強方法を見つけやすくなります。
ちなみに私が公式テキスト本を購入しなかったのは、主に以下の理由になります。
【公式テキスト本を購入しなかった理由】
- 勉強時間や場所(自分の部屋)が常に固定なので、(テキスト本を買ったとしても)他に持ち出す必要が無い
- 購入せずともPCを通して試験範囲の内容が全て拝読・勉強出来ること
- 公式テキスト本を購入せずオンライン講義だけで合格出来るか挑戦して見たかった
私は今回、自分の勉強時間や環境を考慮し、公式テキスト本を購入せずに動画コンテンツ中心の学習に決めて、結果的に合格することが出来ました。
もちろん、公式テキスト本が手元にある方が勉強しやすいという方は、全然購入することをオススメします!
それぞれのライフスタイルや利用頻度などを考慮し、自分に適した勉強方法で取り組んでください。
②過去問題集を解く
Web検公式サイトに掲載されている公式の過去問題集を購入しました!こちらはPDFファイル(80ページ)での販売となっており価格は¥1600(税抜)です。
判型 PDF/オールカラー総ページ数 80発売日 2017年9月19日Webディレクション第3版の検定問題に対応した公式…
【過去問題集の進め方】
- 1章単位で勉強を一区切り(インプット)
- 問題集の同じ章の範囲を解く(アウトプット)
公式テキスト本の内容を1章分勉強し終えたタイミングで問題集に着手して、その章を復習するといった取り組みです。
インプットとアウトプットは繰り返すほど頭に入ってきますので、特に重要です!
③過去問題集で間違えた箇所をメモる
ここは今回の勉強方法の中では特に重要なポイントでした。
取り組んだ内容は以下の通りです。
- 間違えた箇所はノートにメモして、弱点を箇条書きで記録。
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記録した後、テキスト(Youtubeの講義)を再度読み直し、間違えた点について復習。
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正解していた問題でも、自信のない箇所は同様にメモした。
特に実感できたのは、手書きでメモするとストーリー記憶となって弱点がよく頭に入りました。
④一通り完了後、問題集を最初から再度解く
総復習として問題集をもう一度最初から最後まで解きました。
改めて自分の得意不得意が明確になるので、少しめんどくさいと思うかもしれませんが、合格率を上げるためには取り組むことをオススメします。
⑤反省点・注意点を明確にする
問題を解き進めていくと、だんだん自分のミスしやすい点や癖が解るようになってきます。ちなみに自分の場合、以下の2点がミスしやすい部分でした。
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選択ミス
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問題文の言い回しによる混乱
【選択ミス】
最も注意した点は「正しいものを選択…」と「間違っているものを選択…」を誤認するケアレスミスでした。
時間を気にしている時や、焦っている時などにはつい慎重さに欠けてしまう時があるので、特に注意しました。
【問題文の言い回しによる混乱】
問題文の言い回しがまわりくどく、少し混乱する部分がありました。
例えば、、、
「必ずしも必要でないものを選択…」
「特に必要ないものを選択…」
「有効ではないと思われるものを選択…」
結局いずれも選択肢の中から不適切なものを選べということですが、この微妙な言い回しに惑わされてしまい、判断や考えが鈍るようなことがありました。
なので言い回しを深読みせずに、単純に「○(適切)」か「×(不適切)」かで判断するように意識しました。
実際に受験してみた感想
実際に受験する前まではこんなことが気になっていました。
- 問題集からの出題率はどのくらいなのか?
- 本番の試験はどのくらいの難易度なのか?
自分が受験を終えた後で、これらの疑問が実際どうだったのかについてまとめました。
問題集からの出題はどのくらい?
受験本番の時に出題された問題についての詳細は以下の通りでした。
【問題数:全65問】(※2021年6月時)
全65問中、問題集から出題されたは約3分の1くらいの範囲に感じました(個人的な印象)
受験前に自分でネットで調べた様子では、全問の内の半分くらいという意見が多かったのでそのつもりで挑みましたが、予想していたほどの量ではなかった印象です。
ほとんどはWebディレクション公式テキストの内容に沿った、新規の出題内容ばかりだったと思います。
【その他】
Webリテラシーの問題集の範囲からの出題が10問弱くらいだった印象です。
また、過去問の無料サンプルからの問題も1~2問ほど出題されていました。
受験して見て感じた難易度(個人の見解)
【難易度】
基本的なWebのリテラシーや現場経験(大体1~2年以上)のある方にとっては、比較的有利なレベルだったと思います(勿論ちゃんと勉強していればの話ですが)。
しかし、全くの初心者にとってはWebディレクション検定の公式テキスト内容だけでなくWebリテラシーの部分をしっかり学んでから挑まないと難しいかと思います。
公式テキストの内容について思ったこと
最後に公式テキストの内容について思った感想について、現役のWebディレクターの観点から思ったことを書きます。
専門性は高いが、その分 読むのに疲れる
公式テキストの内容は網羅的で基本~専門的な部分までぎっしり詰まっているので、しっかり学ぶ上では役立つテキストだと思います。
その分、内容が網羅的に記載されているので、読むのに疲れます。。。
単純に文字数が無駄に多く、「もう少し端的に説明してた方が分かり易いのに」といった箇所も多々あります。
実際の現場ではそんなに必要としない内容も多い
実際の現場でもそんなに使わないような専門用語やノウハウも多かったりすることもあります。
専門性の高い内容であるのはもちろん良い点なのですが、その分実際の現場(あくまでも個人の意見ですが)では「そこそんなに重要でもないかな…」といった点まで網羅的に記されています。
専門性を身につける為のものですから当然っちゃ当然なんですけどね。
最後に、Webディレクション検定はこんな人にオススメ!
Webディレクション検定は以下のような、Webサイトの企画や制作に関わる業務をしている人にオススメです。
- Webディレクター
- Webプロデューサー
- プロジェクトマネージャー
- Webデザイナー
- Webエンジニア など、、、
また、ウェブサイトを持つ企業や団体のWeb担当者、Web制作会社のスタッフ、フリーランスのWebディレクターやWebデザイナーなど、Webサイトに関わる人なら誰でも受験することができます。
Webディレクション検定を受験することで、自身のスキルや知識のレベルを客観的に評価することができ、また、試験合格によって自己アピールの材料となることがあります。